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サッカー部 新ヘッドコーチ
カルロス・アルベルト・ゴンサルヴェス氏にインタビュー
ブラジル出身のカルロス・アルベルト・ゴンサルヴェス氏が、ノースアジア大学サッカー部のヘッドコーチに就任しました。
サンパウロでプロサッカー選手としての経験を持つゴンサルヴェス氏。引退後に来日し、日本文理大学、湘南ベルマーレ(アシスタントコーチ・ポルトガル語通訳)、いわきFCなどで指導経験を重ね、J1トップチームからジュニアユース世代まで幅広い年代の育成に携わってきました。
今回はそんな新ヘッドコーチの指導理念や、目指すチーム像について伺いました。
—―ノースアジア大学サッカー部の印象を教えてください
ポテンシャルの高い選手たちが揃っていると感じています。しかし、昨年のリーグ戦の記録を見ると、失点が多いことが気になりました。攻撃力はありますが、守備の改善が急務だと考えています。
—―具体的にどのような点を改善したいですか?
最も重視しているのは、攻守の切り替えです。ボールを奪われた瞬間に、どれだけ早く守備に切り替えられるか。この意識とスピードをチーム全体に浸透させたいですね。
—―ブラジルと日本のサッカーの違いについて、どのように感じていますか?
昔はブラジルの方が自由なサッカーでしたが、今はグローバル化が進み、大きな差はなくなりました。ただ、日本人は真面目で、監督の指示を忠実に実行する傾向があります。例えば、監督が「右」と言えば、ほとんどの選手は迷わず右に動きます。一方でブラジル人は、状況に応じて監督の指示とは違うプレーを選択することがあります。もし、監督の指示がうまくいかなかったら、選手は自分で判断して別の選択肢を試すでしょう。ですから、選手たちが「こっちの方が良いんじゃないか」と積極的に意見を出してくれるのは嬉しいことです。
—―監督が選手に求めるものは何でしょうか
サッカー選手として最も重要な資質は、総合的なサッカーIQがあることです。具体的には、攻守の切り替えを瞬時に判断し、状況に応じた最適なプレーを選択できる能力。例えば、相手の攻撃パターンを予測し、事前に適切なポジションを取る。また、味方の動きを見て、効果的なパスコースを選択する能力などです。当然ながら、チームメイトを尊重し協力し合う姿勢や、困難な状況でも諦めずに立ち向かう精神力など人間性を磨くことも重要です。
—―主将の横須賀麗仁の印象を教えてください
彼は素晴らしいリーダーシップを持っています。チームをまとめ、他の選手のモチベーションを高めることができる。レイジのような選手がいることは、チームにとって大きな強みです。
—―ゴンサルヴェス氏が目指す理想のサッカーとは?
テンポのある動きを重視しています。具体的には、選手間の距離を15メートル程度に保ち(アドヴァンスでは10メートル)、縦パスを効果的に使い、サポートと3人目のアクションを意識することです。
トランジション(攻守の切り替え)のテンポも重要で、フリータッチは行わず、ワンタッチ、ツータッチでボールを動かしスピーディーな展開を目指します。だらだらと時間をかけるプレーは意味がありません。
—―チームとしての目標を教えてください。
まずは目の前の試合に全力で臨み、勝利を目指します。今は天皇杯が近いので、とにかくフィジカルをメインにトレーニングして走力をつけるようにしています。そして将来的にはブラジルへのサッカー遠征も視野に入れています。チームの成績次第では、現地のクラブとの練習試合や、現地のサッカー文化を体験する機会などを設けられたらいいですね。
ゴンサルヴェス氏の言葉からは選手育成に対する想いがひしひしと伝わってきました。彼の情熱と経験が、サッカー部に新たな風を吹き込むことは間違いありません。
4月に始まる天皇杯秋田県予選優勝を目指し、日々練習に励むノースアジア大学サッカー部にご声援よろしくお願いいたします。