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【地域再生論】秋田内陸線を通じて地方創生を考える
総合政策学部2年次の開講科目である『地域再生論』では、地域再生に取り組んでいる行政・企業の方々を招き、事例研究としてのフィールドワークを交えて学修します。学生たちは郷土の魅力と価値を学ぶことで、地域の成長につながる取り組みを理解していきます。
11月16日(土)、本科目を履修している学生たちは『地域再生論』の授業の一環として、秋田内陸縦貫鉄道株式会社を訪問しました。
秋田内陸線角館駅から阿仁合駅までの列車内では、沿線の美しい風景や地域の魅力を引き出すための工夫が凝らされた車内サービスを体験。そして阿仁合駅到着後、秋田内陸縦貫鉄道株式会社の吉田裕幸社長から同社が目指す地域創生について特別講義を受けました。
吉田社長は秋田内陸線が地域経済を活性化するための重要な役割を担っていることを強調。しかしながら、約2億円の赤字を負っているという厳しい現状についても言及しました。その一方で地域と連携し、新たな価値を創造するための取り組みとしてマタギ号や縄文号といった特別仕様の車両や、阿仁の馬肉煮込みを使用したマタギ飯など秋田内陸線オリジナルの駅弁を展開していることを紹介。また、阿仁合駅で特別支援学校とボッチャ交流会を開くなど地域交流の場としても活用していることを教えてくれました。
特に印象的だったのは、秋田内陸線が豊かな自然や秋田の多様な文化財産の魅力を発信することで、訪れる人々の心の癒しにも貢献しているというお話でした。「商いの原点は人を幸せにすることにある」という吉田社長の言葉は学生たちの心に深い感銘を与えたようです。
今回のフィールドワークを通じて学生たちは、地域創生には地域住民や様々な事業者との連携があってこそ成り立つことを学びました。「マタギ文化をテーマにした観光列車は、地域の魅力を効果的に発信していると思う」「吉田社長の熱い想いに共感し、地域創生の難しさとやりがいを感じることができた」など、学生からは様々な感想があがりました。
学生たちは今後もこのような実践的な学びを通じて、地域社会の活性化に貢献できる人材へと成長することを目指します。