交通事故被害者の権利保護に貢献したい
法学部法律学科 草彅友愛さん(角館高等学校出身)
独立行政法人 自動車事故対策機構(ナスバ)
法への興味から進学を決意
小学6年生の頃に『日本の神話』を読んだことがきっかけで日本史に夢中になり、歴史の変遷の中でどのように法が形作られてきたのかに興味を持つようになりました。高校生になり専門的に法律を学びたいと考えはじめた矢先、大学案内の模擬裁判の写真を見てノースアジア大学に関心を持ちました。
公務員という仕事に漠然とした憧れを抱いていた自分は、充実した公務員合格実績を持つこの大学で、その夢に向かって一歩を踏み出す決意をしたのです。
民法への関心、そしてナスバとの出会い
大学では民法が生活に深く関わっていることを実感し、とりわけ交通事故に関する法律に強い興味を持つようになりました。地元が豪雪地帯の角館ということもあり、雪道でのスリップ事故や大型トラックによる事故など、交通事故の問題は身近なものでした。幼い頃、自身が車と接触しかけた経験もあり、事故の恐ろしさを身をもって実感していました。
そんな中、教員から自動車事故の被害者支援や事故防止対策を担うナスバの存在を聞いたことが将来の道を選ぶきっかけとなりました。
山岳部での成長が採用面接でプラスに
ナスバの筆記試験は公務員試験に匹敵する難関でしたが、国家試験等センターで学んだ試験対策が功を奏し無事に通過することができました。続く面接では、大学でのオープンキャンパスや厚生委員会でのボランティア活動、そして高校時代に入っていた山岳部での経験が好印象を与えたようです。
中でも山岳部での経験は面接官の興味をひきました。入部当初は最後尾で先輩についていくのがやっとだった自分でしたが、回数を重ねるごとに体力は向上し、いつの間にか高所の低酸素にも慣れ、標高2000メートルの鳥海山を登頂できるまでになったのです。小さな成功体験を重ねることで自己肯定感は高まり、困難に直面しても諦めずに努力する姿勢を貫くことができました。この経験が、自身の成長力やポテンシャルを面接官に示す機会になりました。
災害被害を最小限に抑えるために
所属している安全保障ゼミでは、「防災気象情報の表現における課題と対策」をテーマに卒業論文研究を行いました。
現在の防災情報は一般市民には理解しにくく、混乱を招くことが多いといった課題を抱えています。災害被害を最小限に抑え、被災地の人々に必要な情報を迅速に伝達するためにはどうすればよいのか。どうしたら防災機関はより効率的に支援活動を行うことができるようになるのか。卒論研究では災害の等級化を含め、防災気象情報の表現における課題と対策について考察しました。
交通事故被害者の権利保護に貢献したい
内定先のナスバは、自動車事故の被害者への支援と事故防止のための取り組みを行っている国の独立行政法人です。社会全体の安全意識を高める活動に携わり、交通事故のない社会の実現に貢献したいです。また、大学で学んだことを活かし、交通事故被害者の権利保護という分野で活躍したいと考えています。
後輩へのメッセージ
公務員試験対策と民間試験対策の両方を同時に行っていた自分は、なかなか将来を決断できず焦りを感じていました。そんな時、先生方やキャリアセンターに相談することで自分らしい道を見つけることができました。皆さんも頼ることを躊躇せず、積極的に周囲に相談して自分に合った道を見つけてください。